TIMSセミナー
日時: 2月24日(木) 15:00〜16:00
場所: 自然系学系B棟2F B203セミナー室
タイトル:メソスコピックな超伝導体におけるトポロジーと相転移
講演者:林正彦(東北大学大学院 情報科学研究科 助教授)
要旨:近年、微細加工技術の進歩に伴い、ナノメートルのスケールの構造を持つ微小な超伝導体の作成が可能になってきた。これらの系においては、その物性がマクロなサイズの系とは本質的に異なっていることが指摘されている。例えば、マクロな第2種超伝導体に磁場をかけると、Abrikosovの渦糸格子状態が形成されることが知られているが、微小な系の場合には、giant
vortex stateと呼ばれる渦糸格子とは異なる状態が形成されることが理論的・実験的に確認されてきている。我々は、様々なトポロジーを持つメソスコピックな超伝導体の相転移をGinzburg-Landau理論およびBogoliubov-de
Gennes理論に基づいて調べた。その結果、それらの系における秩序形成には、さらなるバラエティーがあることが分かってきた。
本講演では、
1)超伝導格子系およびネットワーク系の場合、
2)メビウスの帯超伝導体の場合、について、その超伝導転移と
トポロジーの効果について議論する。
問合わせ: 大塚洋一(TIMS・物理学系)
ootuka@lt.px.tsukuba.ac.jp